セミの鳴き声もツクツクボウシに変わり、
秋へと近づいてきましたね。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしですか?
営業の織田です。
先週、垂井町のカフェに行ったついでにふらっと岐阜県庁の新庁舎へ立ち寄ってきました。
普段は行政の手続きで訪れるイメージが強い場所ですが、
建築的な目線で見てみると、そこはまさに地域資源と先進構造技術が融合した見事な空間です。
調べたところによると、設計を手掛けたのは日建設計。
高さ約90mを誇る超高層構造でありながら、
驚くほど豊かに「ぎふの木」や「ぎふの素材」が取り入れられています。
*木と伝統工芸が織りなす空間美と、職人技の壁画

まず目を奪われるのが、1階ホワイエから広がる大空間の素材の使い方です。
受付カウンターには飛騨の匠の技法である「千鳥格子」のヒノキが組み込まれ、
各所には奥行きを生み出すヒノキのルーバーが配置されています。
東西外壁には美濃焼タイル、エレベーターホールには本美濃和紙や雲龍紙といった伝統工芸が自然な形で組み込まれていました。

中でも圧倒されるのが、飛騨高山出身の左官職人・挾土秀平(はさど しゅうへい)氏による壁画作品『岐阜に舞う』です。
幅約10m、高さ約4mという挾土氏の最大級の大作で、
飛騨の祭屋台の「紙吹雪」と美濃の鵜飼の「火の粉」が舞う様子が表現されています。
段差と独自の陰影技術によって、平面でありながら岐阜県の形が立体的に浮かび上がって見える仕上げはまさに職人技。
木質感あふれる空間の中に、圧倒的な存在感を放っていました。
* 20階「清流ロビー」の環境デザインと居心地
エレベーターで一気に上がった20階の展望スペース(清流ロビー)は、
まさに建築の「居心地(環境配慮設計)」を体感できる場所でした。

全面ガラス張りによる約90mからの360度パノラマビューは圧巻の一言ですが、
それ以上に印象的だったのは空間の質感です。
天井や柱の木目が柔らかな光を反射し、足元からは落ち着いたタイルの素材感が伝わってきます。
日振りの自然光と温湿度コントロール・・・・
静音設計が徹底されているためか、非常に心地よい空気感が漂っています。
実際に環境のよさから、岐阜の山をモチーフに制作された大型ベンチで静かに勉強に励む学生さんの姿も見かけました。
行政施設という枠を超えて、市民が自然と集まり快適に過ごせる「サードプレイス」として機能しているのが、建築的・空間設計として見事です。

地域の意匠や素材の魅力を現代の技術で昇華し、過ごす人の快適さまで計算し尽くされた岐阜県庁。
建築の視点で歩いてみると、新たな発見とインスピレーションに溢れた素晴らしいスポットでした。
(おまけの小話)
ちなみに、1階ホワイエの豪奢な空間と『岐阜に舞う』の壁画は、
ドラマ『VIVANT』で登場人物(新庄)の潜伏先セーフハウスとしてロケ撮影された場所でもあります。
公開当時、知事がドラマのワンシーンを真似して「納豆を混ぜながら撮影協力をアピールする動画」を公開して話題になったのも記憶に新しいところ。
建築のスケール感とあわせて、そんな背景を思い出しながら歩くのも楽しいかもしれません(笑)
目的地はこっち
カフェ▶ CAFÉ Bellwood 🥐🥖
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